脳活動からの視覚情報の再構築

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カリフォルニア大学バークレー校の研究チームが、fMRIを使って人間の見た映像を再構築することに成功し、Current Biologyで発表したというニューズ。オリジナルのアーティクルはReconstructing Visual Experiences from Brain Activity Evoked by Natural Moviesだと思う。Current Biologyのサイトで著者名で検索。各種報道機関による報道は以下の通り。

  1. 朝日新聞: 夢が撮られちゃう?! 米研究員ら、脳活動から映像復元
  2. ITmedia: 脳の中、のぞけるようになる? 脳内映像の再現に成功

mixiの日記等でITmediaのアーティクルから、書かれた記事を俯瞰すると、この研究成果に対して一種の恐怖を感じているアーティクルが出てくる。引き合いに出されているのはスプリガンの「人工進化」、キノの旅の「人の痛みが分かる国」あたりか。どちらも、技術の暗黒面を取り上げた題材だけれども、技術というのは概ね光と暗黒双方を内包している場合が多い。まあ、原子力関連みたいに光が遠い技術もあるけれど。

確かに、この種のBMIというのは怖さを内包している、今まで見えなかったものを可視化できる可能性があるから人工進化や人の痛みがわかる国を連想できるとは思う。方向性としては洗脳や人格の上書きのような方向に暴走する可能性もなくはない。ただ、そういう人には榊一郎氏のスクラップド・プリンセスのサプリメント3 「聖地に流れる円舞曲」の言葉が必要だと思う。つまり、技術というものは覚悟無き者に対しては呪いとなり、そうでないものに対しては祝福となるということ。

つまり、技術には光と闇双方が内包される。技術に意思はない、結局のところできるということは、それを扱う人間の意志で善にも悪にも使われえるというと。そして、暗黒面に恐怖し、一歩も外へ踏み出ることができないというのはそれ自体も負けに等しい、自分に対しての。というのも、この場合、見るのを放棄するということは光もまた放棄するということだから。

どういう光が考えられるのか、おそらくは理想像はソードアート・オンラインの7巻「マザーズ・ロザリオ」に書かれているものだと思う。恐らく、今考えられるBMIのもっとも理想的な使い方、つまり難病等で外の世界に出ることがかなわなくなった人に対して、仮想的とはいえ動く機会を提供する。ソードアート・オンラインは仮想世界を基礎としているので暗黒面的な使い方も光としての使い方もシリーズの中で両方が描かれている。アニメ化も決まったことだし、多くの人が触れるといいなと思う。

技術者としての立場を言えば、一番近いのはプロジェクト・リムーバーの風間基樹の立場だと思う。上に技術者はただ求められたものを作っていればいいという趣旨の言葉を言われて基樹が返したセリフ「ええ。でも、それではノーベルですから」使用する人間の思惑は発案者の想像を超えて暴走することを危惧したセリフですが、技術者はある種、その技術の使われ方を最後まで見届けるべきだとする基樹の立場は私のある種、根幹となっています。

  1. 榊一郎: スクラップド・プリンセス サプリメント3 聖地に流れる円舞曲, 富士見ファンタジア文庫 ISBN 4-8291-1658-7
  2. 河原礫: ソードアート・オンライン7 マザーズ・ロザリオ, 電撃文庫 ISBN978-4-04-870431-1
  3. 篠崎砂美: プロジェクト・リムーバー 人の姿を備えしもの, 電撃文庫 ISBN4-07-307419-9

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このページは、Webmasterが2011年10月 4日 20:10に書いたブログ記事です。

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